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『さよなら、就活対策』
「貴重な大学生活を“就活対策”で、消耗していませんか?」
誰も教えてくれない「面接の裏側」を紐解き、これからの大学生活を問い直す“面接官の告白”。
今回インタビューしたのは、経済情報プラットフォーム「Speeda」やソーシャル経済メディア「NewsPicks」などを展開する株式会社ユーザベース。「経済情報で、世界を変える」というミッションのもと、急成長を続ける同社は、採用においても独自のスタンスを貫いています。
例えば、インターンではユーザベースが掲げる「7つのバリュー」を実際に体験してもらうことを重視。新卒採用では、単なる“若手社員”ではなく、将来の中核人材となることを前提に選考を行っているといいます。
では、ユーザベースは学生のどんな点を見ているのでしょうか?面接で評価されるポイントとは何か?新卒採用担当者が語る“選考の裏側”と、学生に本当に求めている姿勢に迫ります。
新卒はポジションを限定しない。「ユーザベース一括採用」の真意
Q. 新卒採用における「こだわり」を教えてください。

事業が急成長する中でも、ビジネス職は、「ユーザベース一括採用」というオープンな形にこだわっています。
背景にあるのは、 AIの台頭などによって事業環境が激しく変化していること。これからの時代は、特定のポジションに最適化された人材よりも、「ユーザベース」という主語で物事を考え、柔軟に越境しながら変化を楽しめる人が必要だと考えています。
また、これからの時代「意思決定」が人間の重要な仕事になると考えており、新卒に期待するのは、早い段階から意思決定の側に立って経験を積み、チームや事業を前に進める存在になってもらうことです。
入社後は、挑戦し続ける姿勢で、ファーストキャリアを駆け抜けてほしいと思っています。そして、AIを当たり前に使いこなす“AIネイティブ世代”の新卒と、既存の知見を持つ社員が掛け合わさることで、事業はさらに進化すると期待しています。
ポジションにこだわらない“価値観採用”
Q. 他にも「こだわり」はありますか?

私たちが掲げる「7つのバリュー」への共感にもこだわっています。
新卒採用では、スキルそのものよりも、価値観の重なりを大事にしています。私たちにとってのバリューフィットとは、価値観に共感しているだけでなく、それを自分の選択や行動で体現できること。その土台があれば、必要なスキルは後からいくらでも身につけられると考えています。
私たちは、完璧な人を求めているわけではありません。強みと弱みを含めた“その人らしさ”が重なり合い、補完し合うことで、チームは大きな力を発揮できると信じています。
だからこそ、「強みは何か」「どんな弱みと向き合ってきたのか」そして、「何を大切にしてきたのか」など、その背景にある原体験も含めて、あなた自身の言葉で聞かせていただけると嬉しいです。
選考のカギは「思考の深さ」「オープンなコミュニケーション」「モチベーションのベクトル」

Q. 選考フローと、そこで見ている評価ポイントを教えてください。
ビジネス職の場合、
という流れで進みます。
※選考フローは、状況に応じて変更となる場合がございます。
評価ポイントとして特に大切にしているのは「意思決定の素養となる思考の深さ」、インターンの中で自然と現れる「オープンなコミュニケーション」、そして学生さんのWillから見えてくる「モチベーションのベクトル」です。
Q. 「思考の深さ」については、どのように見極めていますか?

私たちは、面接の中で「なぜ?」を3回以上問いかけることを、社内でも共通のスタンスとして大切にしています。
まずは、その経験で「何を考え、どう行動し、結果どうなったのか」を伺います。そのうえで、「なぜその意思決定をしたのか?」「もし別の選択肢があったとしたら、どうしていたか?」と、さらに問いを重ねていきます。
時々「そんなに聞くの?」と驚かれることもあります。しかし、私たちが知りたいのはエピソードの派手さではありません。経験の内容は、正直なんでもかまいません。大きな成果である必要もありません。
・答えのない問いにどう向き合ったのか。
・どのように意思決定をしたか。
・そして、その本質や問いに立ち返りながら行動し、やり切ったのか。
を知りたいと思っています。具体的な成果以上に、「なぜ?」を掘り下げ続けられる思考の粘り強さを見ています。
事業とカルチャー(7つのバリュー)を体験できるインターン
Q. 選考フローに含まれる「2daysインターンシップ」について教えてください。
実際に「Speeda」などのプロダクトを活用し、事業立案ワークに取り組んでいただきます。 目的の一つは、Speedaに触れることで、Speedaが誰にどのような価値を提供しているかを体感し、事業理解を深めていただくことです。
もう一つ大切にしているのが、「7つのバリュー」を実際に体感してもらうこと。2日間のプログラムでは、オープンに伝えあうこと、対話することをワークにおいて意識・体現いただきたいと考えています。
バリューが自分に合っているかは、言葉だけではなかなか分かりません。しかし、2日間という濃密な時間をともに過ごす中で、個人の価値観やチームでの振る舞いは自然と表れてきます。だからこそ、このインターンは「価値観がリアルに見える場」だと考えています。
終了後には懇親会も設けており、社員と直接話せる時間も用意しています。学生のみなさんにとっても、ユーザベースのカルチャー(バリュー)を肌で感じられる機会になっているはずです。

Q. 募集要項でも掲げられている「オープンで誠実なコミュニケーション」について教えてください。インターンでは、実際に学生がコミュニケーションを取る様子もあると思いますが、その中でどのような点を見ていますか?
私たちは、「オープンで誠実なコミュニケーション」を「素直さ」と「内省力」 のセットで考えています。ここで言う「オープン」とは、単に仲良く話すことではありません。
ポジティブな賞賛だけでなく、ネガティブな課題も含めて率直に伝え合い、それを誠実に受け止められるかどうかです。それがよく表れるのが、360度フィードバックです。
・ 率直な指摘を、自分の成長につなげようとできるのか。
・自分をよく見せることよりも、チームがよりよく機能することを優先できるか。
・弱みを自己開示し、対話を通じて前に進もうとする姿勢があるか。
こういった場面において、その人の価値観や誠実さが表れると考えています。
志望動機は「個人のWill(やりたいこと)」と「事業Mission」の接続を確認

Q. 面接で「志望動機」はどのように聞いていますか?
実は、「志望動機」という聞き方はあまりしていません。「御社が第一志望です」という言葉よりも、私たちが大切にしているのは、その人のWill(意志)です。
「あなたが人生で成し遂げたいことは何か。」「将来どうありたいのか。」そして、「そのWillがユーザベースのミッションとどのように重なっているのか」この接続性を、対話を通じて確認しています。
・どんな状態でありたいのか
ご自身のWillをぶつけてもらい、それがユーザベースという環境でどう実現できるのかを一緒にすり合わせていく。そんな対話の時間を大切にしています。
Q. そのWillについては、どのような点を大切にしていますか?
Willと深く関わっているのが、私たちが社内でもよく使う「モチベーションのベクトル」という考え方です。
私たちは、エネルギーの源泉が「利己」だけでなく「利他」にも向いているかを見ています。 もちろん、最初は「自分が成長したい」「市場価値を上げたい」という動機でかまいません。 しかし、それだけでは苦しい局面に立たされた時、折れてしまうこともあります。
「利己」の先に、「チームのために」「顧客のために」「社会のために」という視点が加わった時、人はより強い力を発揮できると私たちは信じています。面接での対話を通じて、そのWillがどこへ向かっているのか。モチベーションのベクトルが、自分の外側へと広がっているかを確認しています。
Q. 選考の中で、印象に残っている学生はいますか?
印象に残っているのは、チームの中で「誰のボールか分からない仕事」が落ちたときに、迷わず拾いに行ける学生です。
例えば、インターンのプレゼンテーション中に想定外の質問が飛んだ場面。一瞬空気が止まりかけたときに、「自分が答えます」と矢面に立った学生がいました。完璧な回答だったわけではありません。それでも、その場を前に進めようとする姿勢や、チームを背負う覚悟が強く印象に残っています。
もう一つは、自己認識力の高い学生です。自分の強みだけでなく、弱みや課題も客観的に言語化できている。そうした学生は、フィードバックを素直に受け止め、選考の過程そのものを通じて成長していきます。面接のたびに表情や言葉が変わっていく様子を見ると、「伸びる人だな」と感じますね。
実際に、「インターンを通じて働く姿をイメージできた」「自分の目標と向き合うきっかけになった」と言ってくれる学生もいます。選考は合否を決める場ではありますが、同時に、自分自身と向き合う機会でもある。そんな時間になっていれば嬉しいですね。

Q. お見送りになってしまうケースにはどんな特徴がありますか?
物事の本質に立ち返ることが苦手な方は、お見送りになることが多いです。
出来事に対して、「なぜそうしたのか」「どんな課題があったのか」が整理されていないパターンです。どんな小さな仕事であっても、「これは何のための仕事なのか」と問い直せるかどうかを私たちは大切にしています。
また「他責思考」や「自己開示へのブレーキ」も気になります。どんなに優秀な方でも、うまくいかなかった原因を環境や他人のせいにしてしまうと、成長は止まってしまいます。 「あの時は環境が悪かった」で終わらせるのではなく、「自分に何ができたか」と内省できるかどうかを見ています。
自己開示にブレーキがあると、そうした経験を隠し、自分を良く見せる表面的な一般論に終始してしまうと思います。面接では、私たちもできるだけリアルな姿をオープンにします。だからこそ、ご自身の弱みや課題も含めてさらけ出してくれる方のほうが、「一緒に働きたい」「応援したい」と強く感じますね。
採用観点の優先順位はカルチャー>テーマ>スキル

Q. マッチングにおいて、3つのFITの中で何を重要視していますか?
改めてお伝えすると、採用における優先順位は、カルチャー ⇨ テーマ ⇨ スキル の順です。
最も重視しているのは、「カルチャーフィット(バリューフィット)」です。個人の価値観が当社の7つのバリューと重なっているかどうか。 ここがフィットしていれば、入社後の意思決定に歪みが生じにくいですし、学生さんにとっても納得感のある選択になると考えています。
次に大切なのが「テーマフィット」。ご自身のWillと弊社Missionがどう接続しているのか。そして、それがこの環境で実現可能かどうかを、対話を通じて確認しています。
スキルについてはあくまでポテンシャルで見ていますのであまり重視しません。バリューがフィットしていれば、入社後に必ず成長できると信じているからです。
ハタチ世代へのメッセージ
Q. 最後に、就活を控える学生へアドバイスをお願いします。

「行動を通じて自分を知る」。これに尽きると思います。
机の上で自己分析をしているだけでは、本当の自分は見えてきません。部活、サークル、インターン、何でもいいので 「こうしたい!」という思いに従って挑戦し、行動してみる。 その過程でぶつかる壁や、湧き上がる感情こそが、自分の価値観を浮き彫りにしてくれます。
まずは動いてみる。 その先に見えてくる景色を、大切にしてほしいですね。

編集後記
実際の事業や評価を体験するインターン。志望動機よりも深い「成し遂げたいこと」と向き合う姿勢。
ユーザベースの選考は、まさに学生と企業が本音で向き合う場でした。用意された模範解答ではなく、自分の言葉でWillを語れるか。 耳の痛いフィードバックも素直に受け止め、変化しようとできるか。
問われているのはテクニックではなく、「人としての在り方」なのかもしれません。「まずは動いてみる」。 その一歩が、あなた自身の価値観を輪郭づけ、キャリアの軸をつくっていくはずです。




